僕は、テクニカル分析でダウ理論を重要視するあまり、

ローソク足だけで十分!インジケーターなんて邪魔だぜ!
…と硬派ぶった態度で長いことやってきたのですが、だんだんと他の要素も取り入れることにしました笑。
そこでまず取り入れたいのが、移動平均線です。
多くのトレーダーも使用していて、エントリーポイントを吟味するのに非常に有効です。
ただ、移動平均線を表示させようとすると迷うのが、その種類や期間設定や使い方…
この記事では、そのあたりについて書いていきます。
移動平均線とは?
簡単に言うと、ある期間の平均値をプロットして線で結んだものになります。
例えば、日足で期間を「25」に設定すると、直近25日分のローソク足の平均値を計算します。
その平均値をプロットして、線で結んでいったものが移動平均線です。
ざっくりとそんなイメージということだけ理解すれば、細かい計算は考える必要ないです。
チャート画面のテクニカル機能で期間を設定すれば、すぐに移動平均線が表示されます。
移動平均線の種類
移動平均線には、3つの種類があります。
単純移動平均線(SMA)
単純に「直近◯日分の平均値」を計算したものになります。
シンプルですが、急な値動きがあった時に追随しにくいデメリットがあります。
加重移動平均線(WMA)
SMAより最近の値動きに比重をおいて計算することで、値動きに敏感に反応するように計算の仕方を変えたものです。
指数平滑移動平均線(EMA)
上の2つより更に最近の値動きに敏感に反応します。(計算は複雑そうです)
一番敏感なので、急な値動きにも反応しやすくなりますが、逆にダマシにあう可能性も高くなります。
どれを選んだ方がよいか?
SMAかEMAを使っている人が多いと思われます。
ただ、どれを選んでも問題ないと思います。
平均の出し方を少し変えているだけで、移動平均線の概念自体が大きく変わる訳ではないので…。
尊敬する人が使っている設定を真似るも良し、適当に決めるのも良しです。
一番やっちゃいけないのが、コロコロ設定を変えることです。(後の期間設定も同様です)
これだ!と決めてからは、しばらくその設定で十分に検証しましょう!

僕は、一番単純なSMAを使うことにしました。
SMAは、急な値動きに反応しにくいのはデメリットとも言えますが、逆に、ざっくりと相場の流れを掴むには、一番いいと思います!
移動平均線の使い方
移動平均線を表示させた後、見るべき点は以下の通りだと思います。
移動平均線の傾きからトレンドを把握する。
移動平均線は、視覚的に傾きでトレンドをある程度判断することができます。
- 傾きが上方向=上昇トレンド=買いが優勢
- 傾きがヨコヨコ(弱い)=レンジ相場
- 傾きが下方向=下降トレンド=売りが優勢
基本中の基本ですが、これに逆らうか逆らわないかで結果が大きく変わってきます。
注意点は、チャート画面はできるだけ広い目で見ることです。(長い期間で表示)
例えば上記のチャートのレンジ相場とした部分も、拡大すれば、トレンド相場にも見えてきます。
このように短い期間のチャート画面にするのではなく、長い期間で見ることで、「これまでの上昇の傾きに比べて、勢いが無くなってきたな→しばらくレンジになるかもな…」といった判断をしていくのが良いです。
移動平均線とローソク足の位置関係から、相場の勢いを把握する。
移動平均線は、結局ローソク足の平均値をとるので、つかず離れずの関係を保ちます。
急な値動きがあった場合でも、移動平均線から大きくローソク足の位置が離れますが、やがて移動平均線が追いついてくる感じになります。
移動平均線とローソク足の位置関係から見るポイントは以下の通りです。
- 移動平均線よりローソク足が上にある時は相場は強い=買い
- 移動平均線よりローソク足が下にある時は相場は弱い=売り
- 移動平均線からローソク足が離れすぎた時、ローソク足は移動平均線の方に戻っていく動きをすることが多い。
- 移動平均線を上から下、下から上に抜けた時、トレンドが変わる可能性がある。
一般的には上のように言われますが、こちらも注意点が…。
そんな単純なモノではないよってことです笑。
この位置関係とともに、傾きも組み合わせて判断する必要があると思います。
特にレンジ相場の時は、上に下に行ったりきたりするので、なんとも言えない状況になります。
複数の期間の移動平均線を表示して、短期、中期、長期のトレンドを把握する。
これが移動平均線のいいところです。
複数期間の設定の移動平均線を同時に表示すれば、短期・中期・長期のトレンドを把握できます。
特に3つの期間の移動平均線を表示させて、移動平均線が下から長期→中期→短期の順番に並んだ時、買いのパーフェクトオーダーと呼ばれます。
逆の並びの場合は、売りのパーフェクトオーダーです。
期間設定の決め方
僕は、3つの期間設定の移動平均線を表示しています。
そこで悩むのが、どの期間設定にすればいいのか…?
5、20、25、75、200などが一般的に使われているようです。
これらの数字は、日足で考えると、割と意味のある数字になっています。
- 5=一週間
- 20〜25=約1ヶ月
- 75=約3ヶ月
- 200=約1年間(土日除く)
僕は、25(短期)、75(中期)、200(長期)として設定しています。
僕は、日足の他に1時間足も良くみるので、1時間足の場合は…
- 25=約1日
- 75=約3日
- 200=約2週間
と見ることもできるからです。
このように、なんとなくの期間のイメージを持って設定するといいと思います。
まとめ
今回の記事をまとめると
- 移動平均線の種類は、単純なSMAで良い。
- 複数期間を表示して、短期・中期・長期のトレンドを把握すると良い。
- 期間設定は、25・75・200をオススメします。
ここに書いた内容は、結構一般的な設定だと思いますので、一般的=広く使われている=移動平均線が効きやすいと考えることができます。

とにかく、これと決めて、迷いをなくすことが大事です!
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